2018W杯・日本戦決着。
日本対ベルギーというカードで迎えた日本のW杯トーナメント一回戦。
結果としては2-3で日本の敗北、W杯敗退という形で終わりましたが、日本国内そして世界中含めても、この結果を叩いている人ってほとんどいないと思います。
それほどに素晴らしい、エンターテイメントな試合でした。
まあまず、正直な話から言って。
試合前、日本がベルギーに勝てると本気で思ってた人はほぼいなかったでしょう。
もちろん全員日本の勝利を願い応援していましたが、どこか「もしかしたらワンチャンいけるかも」程度の願いだったと思います。
それくらい、日本とベルギーは総合力に差がある、格差の中での試合でした。
勝ち負け云々よりも悔いのない戦いを!なんてよく言いますけど、これってつまり「勝てないんだからせめて対等に渡り合ってるくらいの試合を見せてくれ」みたいな、負けを肯定する文句でしかないんですよね。
日本に願われていたのはほとんどこの域で、前回の試合後半のボール回しの件もあって、「せめてそんな卑怯な手は使わず最後まで戦い抜いてくれ!」ぐらいでしか期待はありませんでした。少なくとも私みたいなにわかミーハーはね。
そんな中はじまった試合。
前半戦はからくも凌ぎきったという調子の0-0、そして迎えた後半戦。
ここでなんと、日本が2点一気に先制します。あのベルギー相手から。
ぶっちゃけ勝ったと思いました私は。
日本はトーナメント一回戦を勝ち抜いた経験はこれまで一度もありませんから、これは日本史に残る伝説の戦いを目にしたと失禁を隠せなかったくらい(※嘘)です。
だってですよ、日本がこれまで敗北を喫していたのは、勿論様々な要因があるんですが一番が「得点力不足」って言われていたんですよ。
点を入れられないから、後半バテて地力の差が出て負ける。これがテンプレでした。
そんな中での1点差ではなく、2点リード!
絶対勝ったと思うでしょこれ。
あとは日本お得意のバードウォール戦法で時間潰しゃしまいよと、私でなくても日本国民全員が思ってたと思いますこれは。
前回の試合でさんざん叩きまくった戦法なんですけど、いや背に腹は変えられないでしょと。
ですがまあやはりそこはベルギー。
許してくれませんでしたね。
日本ももしかしたらパス回しでやろうとしていたのかもしれませんが、彼らのほうが何倍も技術力が上手なので、させてもらえなかったのかもしれません。
1点とられ、そして一気に同点に追いつかれました。
日本もこうなってしまえば総力戦で食らいつくしかありません。
ホンダさん導入で果敢に最後まで攻めました。本当に最後の最後まで。
しかし最終的には逆転され、そこで日本の大会は終わりました。
でも、確かに残念な気持ちもあり、落胆も大きかったですが。
日本の試合でこれほどまでに充実した、試合後の満足感が得られた試合って、今までほとんどなかったですし、多分今後そうそうないと思います。
日本先制からのベルギーの劇的な逆転劇。漫画のような美しいシナリオ。
日本とベルギー、どちらを応援していた人も最後までトッポのように楽しめる、素晴らしいエンターテイナーショーだったと思います。
日本は確かに夢を見れましたからね。ベルギーに勝つという素晴らしい世界を。
これまでW杯敗退後、メディアは常に健闘を讃えてきました。
素晴らしい試合だった、胸をはって帰ってきて欲しいと。
でもまあ、日本国内じゃ、「どこかだよ」という不満も、少なからずありました。
得点力も乏しく、後半はバテて動かなくなってしまうことも多いので、観客視点からの楽しみとして、選手は頑張っていたのだろうけど見てて単純につまらないという感想が散見してたんです。
ですが今回の試合内容、叩く者はきっとこれまでより、確実に少ないでしょう。
色々惜しい点、ああすればもっと、という「たられば」は挙げたらキリがありません。
ですが『楽しかった』!見ていて面白かった!
これこそ、今回の試合の総括なのではないかなと私は思います。
また4年後、同じくらい面白い試合を観戦したいものです。